愛犬がお尻を地面にこすりつけたり、頻繁にお尻を気にしたりしていませんか?それは肛門腺が溜まっているサインかもしれません。肛門腺絞りは犬の健康管理に欠かせないケアの一つですが、正しい方法を知らないと愛犬に痛みを与えてしまったり、トラブルを引き起こす可能性もあります。この記事では、肛門腺の役割から自宅でできる正しい絞り方、注意点、専門家に任せるべきケースまで詳しく解説します。
🔍 肛門腺とは?その役割と必要性
肛門腺(肛門嚢)の基礎知識
肛門腺(肛門嚢)とは、犬の肛門の左右斜め下(時計の針で言うと4時と8時の位置)にある小さな袋状の器官です。この袋の中には、強い臭いを持つ分泌液が溜まっています。
この分泌液の主な役割は以下の通りです:
🐾 肛門腺の役割
- 個体識別: 犬同士が挨拶する際、お尻の匂いを嗅ぎ合うことで個体を認識します。肛門腺液にはその犬固有の匂いが含まれています
- 縄張りマーキング: 排便時に分泌液を一緒に出すことで、自分の縄張りを主張します
- 感情表現: 恐怖や興奮を感じたときに、無意識に分泌液が出ることがあります
なぜ肛門腺絞りが必要なのか
本来、肛門腺液は排便時に自然に排出されるため、野生の犬や大型犬の多くは絞る必要がありません。大型犬は便の量が多く、肛門括約筋も強いため、排便時の圧力で自然に排出できることが多いのです。
しかし、小型犬や中型犬、筋力の弱い子犬や高齢犬では、自力で排出できず肛門腺に分泌液が溜まってしまうことがあります。
⚠️ 肛門腺が溜まりやすい犬の特徴
- 小型犬・中型犬(チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスなど)
- 筋力が未発達な子犬
- 加齢により肛門括約筋が衰えた高齢犬
- 肥満気味で排便時に力が入りにくい犬
- 軟便や下痢が多い犬
- 体質的に分泌液が粘度の高い犬
肛門腺が溜まったときのサイン
愛犬が以下のような行動を見せたら、肛門腺が溜まっている可能性があります:
- お尻を地面にこすりつける(床擦り行動)
- 頻繁にお尻を舐める
- 自分の尻尾を追いかけてぐるぐる回る
- お尻を触られるのを嫌がる
- 肛門周囲が腫れている、赤くなっている
- お尻から強い悪臭がする
- 座るときに不快そうにする
これらのサインが見られたら、早めに肛門腺絞りを行うか、動物病院を受診しましょう。
✋ 自宅でできる肛門腺絞りの正しい方法
準備するもの
📝 必要な道具
- ディスポーザブル手袋 – 衛生的に処理するため必須
- ティッシュペーパーまたはキッチンペーパー – 大量に用意(勢いよく飛び出すことがあります)
- ウェットティッシュ – 終了後のお尻の拭き取り用
- ビニール袋 – 使用済みのティッシュを入れる
- タオル – 犬を固定したり汚れから守るため
肛門腺絞りの手順(外側からの方法)
自宅で行う場合は「外側から絞る方法」が基本です。内側から絞る方法は専門知識が必要なため、動物病院や獣医師にお任せしましょう。
📖 ステップ・バイ・ステップガイド
Step 1: 場所の準備
お風呂場など、汚れても問題ない場所で行いましょう。シャンプー時に行うと、そのまま洗い流せて便利です。
Step 2: 犬をリラックスさせる
犬を優しく声をかけながら、落ち着かせます。立った状態、または横向きに寝かせた状態で行います。暴れる場合は2人で協力し、1人が犬を保定します。
Step 3: 手袋をつけ、肛門腺の位置を確認
ディスポーザブル手袋をつけ、尻尾を優しく持ち上げます。肛門を時計に見立てて、4時と8時の位置を指で触り、小さな膨らみ(肛門腺)を探します。
Step 4: ティッシュで肛門を覆う
ティッシュやキッチンペーパーで肛門をしっかり覆います。分泌液が勢いよく飛び出すことがあるため、厚めに用意しましょう。
Step 5: 親指と人差し指で挟み、斜め上に押し上げる
肛門腺の位置(4時と8時)に親指と人差し指を置き、肛門腺を下から支えるように軽く押し上げながら、肛門に向かってゆっくり絞り出します。力を入れすぎないよう、優しくマッサージするイメージで行います。
⚠️ 注意: 肛門の真正面に立たないようにしましょう!分泌液が前方に飛び出すことがあります。
Step 6: 左右両方を絞る
左右の肛門腺をそれぞれ絞ります。分泌液がジュワ~っと出てくれば成功です。色は茶色、黄色、灰色など個体差があり、粘度もサラサラからドロドロまで様々です。
Step 7: お尻を拭き取る
ウェットティッシュで肛門周囲をきれいに拭き取ります。シャンプー時に行った場合は、そのまま洗い流しましょう。
Step 8: 犬を褒める
終わったら愛犬をたくさん褒めて、おやつをあげましょう。次回も協力的になってくれます。
肛門腺絞りの適切な頻度
肛門腺絞りの頻度は、個体差が大きいため一概には言えませんが、一般的な目安は以下の通りです:
| 犬のタイプ | 推奨頻度 | 備考 |
|---|---|---|
| 小型犬・中型犬 | 月1回程度 | 自力で排出しにくいため、定期的なケアが必要 |
| 大型犬 | 必要に応じて | 排便時に自然排出できることが多い |
| 子犬・高齢犬 | 2週間~1ヶ月 | 筋力が弱いため、やや頻繁に確認が必要 |
| 肥満気味の犬 | 月1~2回 | 排便時に力が入りにくいため、溜まりやすい |
💡 ポイント: 「床擦り行動」や「お尻を気にする」などのサインが出たら、頻度に関係なく絞ってあげましょう。逆に、毎回全く溜まっていない場合は、絞る頻度を減らしても大丈夫です。
⚠️ 肛門腺絞りの注意点とNG行為
やってはいけないこと
🚫 絶対にNGな行為
- 力を入れすぎる: 強く押しすぎると肛門腺や周囲組織を傷つけ、炎症や出血を引き起こす可能性があります
- 絞りすぎる: 頻繁に絞りすぎると、肛門腺が炎症を起こしたり、自力で排出する能力が低下することがあります
- 尻尾を無理に上げる: 尻尾を強く引っ張ると、犬が痛みを感じたり、尾椎を傷める恐れがあります
- 出ない場合に無理に続ける: 何度試しても出ない場合は、無理せず動物病院を受診しましょう
- 肛門の真正面に立つ: 分泌液が顔に飛んでくることがあります
こんな時は自宅ケアを中止しましょう
以下のような場合は、自宅での肛門腺絞りを中止し、すぐに動物病院を受診してください:
- 肛門周囲が大きく腫れている
- 肛門付近に穴が開いて膿や血が出ている(肛門腺破裂の可能性)
- 触ると激しく痛がる、噛もうとする
- 発熱している、元気がない
- 絞っても何も出てこない、または血が混じっている
- 分泌液が異常に固い、または悪臭が強すぎる
これらは肛門腺炎や肛門腺破裂のサインである可能性が高く、早急な治療が必要です。
🏥 専門家に任せるべきケースとメリット
プロに依頼したほうが良い場合
以下のような場合は、動物病院やトリミングサロンなど、プロに依頼することをおすすめします:
👨⚕️ プロに依頼すべきケース
- 初めて肛門腺絞りを行う場合
- 愛犬が非常に嫌がる、暴れる
- 肛門腺の位置がわからない
- 自分で絞ってもうまく出せない
- 肛門腺炎など、何らかのトラブルがある
- 高齢犬や病気の犬
動物病院・トリミングサロンでの肛門腺絞り
料金相場: 動物病院やトリミングサロンでの肛門腺絞りは、500円~1,000円程度が一般的です。動物病院の場合、初診料が別途かかることもあります。トリミングサロンでは、シャンプーコースに含まれていることも多いです。
✨ プロに依頼するメリット
- 確実に絞り切れる: 経験豊富なプロが行うため、肛門腺液を残さず絞り出せます
- 安全: 適切な力加減と手法で、犬を傷つけるリスクが低い
- 同時に健康チェック: 動物病院では、肛門周囲の異常や病気の早期発見にもつながります
- 内側からの処置も可能: 必要に応じて、内側から直接肛門嚢に触れる方法も行えます
特に初心者の方は、まず動物病院で実際にやり方を見せてもらい、指導を受けてから自宅で挑戦することをおすすめします。
🚨 肛門腺トラブル:肛門腺炎と肛門腺破裂
肛門腺炎とは
肛門腺炎は、肛門腺に分泌液が溜まりすぎて細菌感染を起こし、炎症が発生した状態です。放置すると、さらに悪化して肛門腺破裂に至ることがあります。
肛門腺炎の症状
- 肛門周囲の腫れと赤み
- お尻を触ると痛がる
- 床擦り行動や頻繁なお尻舐め
- お尻から強い悪臭
- 食欲不振、元気消失
肛門腺破裂とは
肛門腺破裂は、肛門腺炎がさらに進行し、肛門の斜め下の皮膚が破れて穴が開き、膿や血が出てくる状態です。激しい痛みを伴い、緊急治療が必要です。
肛門腺破裂の症状
- 肛門の斜め下(4時または8時の位置)に穴が開く
- 穴から膿や血がにじみ出る
- 激痛により座り方がおかしくなる、触られるのを極端に嫌がる
- 発熱、食欲不振、元気消失
🚨 肛門腺破裂の治療
動物病院での治療が必須です。一般的には以下の処置が行われます:
- 患部の洗浄と消毒
- 抗生物質の投与(内服または注射)
- 鎮痛剤の投与
- 重症の場合は外科的処置
肛門腺トラブルの予防
肛門腺炎や破裂を予防するには、定期的な肛門腺絞りが最も重要です。その他、以下の点にも注意しましょう:
- 適正体重の維持: 肥満は排便時の力を弱め、肛門腺が溜まりやすくなります
- 便の健康管理: 適度な硬さの便が理想的。軟便や下痢が続く場合は獣医師に相談を
- 定期的なチェック: シャンプーやトリミングの際に、肛門周囲の状態を確認しましょう
- 早めの対応: 床擦り行動などのサインが出たら、すぐに絞るか受診を
🛒 肛門腺ケアに役立つグッズ
肛門腺絞りをより衛生的に、スムーズに行うためのおすすめグッズをご紹介します。
| 順位 | 商品名 | 参考価格 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 🥇 | Vetnique Glandex Wipes (75枚) | 約2,100円 | ★★★★★ 4.6 | 肛門腺ケア専用ワイプ。ビタミンE、アロエ配合で肌に優しい。消臭・清潔効果期待。16,700件の高評価。 |
| 🥈 | Vetnique Glandex Wipes (100枚) | 約2,250円 | ★★★★★ 4.6 | 大容量パック。コスパ良好。毎日のケアに適している。同シリーズで安心品質。 |
| 🥉 | DELOMO Dog Washing Gloves | 約1,350円 | ★★★★☆ 4.6 | シリコン製グルーミンググローブ。お風呂場での肛門腺絞りに便利。滑り止め効果期待。マッサージにも。 |
| 4位 | Pet Glove Wipes (18枚) | 約1,890円 | ★★★★☆ 4.6 | グローブ型ワイプ。手にはめて拭き取れる。旅行時の携帯に便利。水を使わない。 |
| 5位 | Pet Grooming Gloves (Heat Resistant) | 約1,050円 | ★★★★☆ 4.4 | 耐熱シリコングローブ。温水使用可能。高密度ブラシでマッサージ効果期待。5本指デザインで細かい作業に対応。 |
💡 ヒント: 肛門腺ケア専用ワイプは、絞った後のお尻の拭き取りに便利です。一般的なウェットティッシュでも代用できますが、ペット用は刺激が少なく安心です。
💬 よくある質問(FAQ)
Q1: 肛門腺絞りをしないとどうなりますか?
A: 肛門腺に分泌液が溜まり続けると、細菌感染により肛門腺炎を起こし、さらに進行すると肛門腺破裂に至る可能性があります。激しい痛みを伴い、治療が必要になります。
Q2: 大型犬でも肛門腺絞りは必要ですか?
A: 大型犬の多くは、排便時に自然に肛門腺液を排出できるため、絞る必要がない場合が多いです。ただし、個体差があるため、床擦り行動などのサインが出たら絞りましょう。
Q3: 自宅で絞れない場合はどうすればいいですか?
A: 無理せず、動物病院やトリミングサロンにお願いしましょう。料金は500円~1,000円程度です。プロの手法を見学してから自宅で挑戦するのもおすすめです。
Q4: 肛門腺液が出ないのですが、どうしたらいいですか?
A: 溜まっていない可能性もありますが、位置がずれている、固まっている、炎症を起こしているなどの原因も考えられます。無理に絞らず、動物病院を受診してください。
Q5: 肛門腺液の色や匂いが異常な場合は?
A: 通常は茶色~黄色で魚のような臭いがしますが、血が混じっている、緑色、異常に悪臭がするなどの場合は感染症の可能性があります。すぐに動物病院を受診してください。
🎯 まとめ:愛犬の健康のために定期的な肛門腺ケアを
✨ 肛門腺ケアの重要ポイント
- 定期的なチェック: 小型犬・中型犬は月1回程度、愛犬のサインを見逃さずに対応しましょう
- 正しい方法で: 力を入れすぎず、優しく絞ることが大切。わからない場合はプロに依頼を
- 衛生的に: 手袋やワイプを使用し、終了後は肛門周囲を清潔に保ちましょう
- トラブル時は受診: 腫れ、出血、痛みなどの異常があれば、自己処理せず動物病院へ
- 予防が大切: 適正体重の維持と便の健康管理で、肛門腺トラブルを予防
肛門腺絞りは、初めは難しく感じるかもしれませんが、慣れれば自宅でも簡単にできるケアです。愛犬が快適に過ごせるよう、定期的なチェックと適切なケアを心がけましょう。不安な場合は、遠慮なく獣医師やトリマーに相談してくださいね。
🐕 愛犬の健康と快適な生活をサポートしましょう! 🐕
📚 参考文献
- 自宅で簡単!肛門腺絞りの2つのポイント! – 百合動物病院
- 犬の肛門腺のお手入れ、絞り方 – アニコム損保
- 【獣医師監修】肛門腺しぼりのテクニック【初心者向け徹底図解】 – 高槻ユアー動物病院
- お家で肛門腺絞り – アイリー動物病院
- 犬の肛門腺しぼり|犬の肛門腺の絞り方と役割 – HALU代官山動物病院
- 意外と簡単?愛犬の肛門絞りのやり方 – Olive Sitter
- 【初めての飼い主必見】犬の肛門腺絞りの方法と頻度 – 二子玉川アニマルホスピタルグループ
- 肛門絞りの頻度はどれくらい必要? – いばらき動物病院
- 犬の肛門腺のお手入れ方法とは?ポイントを解説! – アイペット損保
- 【獣医師解説】犬や猫の肛門腺絞り|必要な場合と正しい方法 – 津田獣医科病院
- 激痛で悶え苦しむ犬…実は肛門腺が破裂していた【獣医が徹底解説】 – ウルフハンド
- 犬の肛門嚢破裂とは?症状・治療・予防について – ガレン動物病院
- 知らないと怖い犬と猫の肛門腺トラブル|放置リスクと正しいケア – かやま動物病院
- 身近なようで意外と知らない『肛門腺』のお話 – GREEN DOG
- 肛門腺絞りや爪切りの費用相場!病院やペットサロンで頼むと料金は? – わんこラボ

