「いつもよりよだれが多い」「床にポタポタ落ちる」「口周りが臭う」――そんなときは、生理的な増加なのか、受診が必要なサインなのかを切り分けるのが最優先です。
この記事では、原因の全体像→危険サイン→自宅でできる対策→衛生用品の選び方まで、迷わない順番でまとめます。
まず確認:よだれが「いつもより多い」ってどの程度?
よだれは、犬にとって体温調整・消化の準備・口腔の保護などに関わる自然な分泌です。大切なのは「量」よりも変化とセットで出ている症状。
- いつから?(急に/じわじわ)
- 片側だけ多い?(口角の左右差)
- 匂い・色(血が混じる、泡立つ、黄ばむ)
- 食欲・元気・呼吸(パンティング、ぐったり)
- 口を気にする仕草(顔を床にこすりつける、前足で口を掻く)
迷ったら「急に増えた」「止まらない」「元気がない」の3点を優先して判断しましょう。
原因は大きく6分類(生理的〜病気まで)
食べ物・匂い刺激(生理的)
おやつの匂い、食事前の興奮、初めての食材などで一時的に増えることがあります。基本は落ち着けば戻ります。
ストレス・緊張・乗り物酔い
外出、雷、来客、動物病院などで増えるケース。車移動で「よだれ+吐き気」の流れも。
暑さ・熱中症の初期サイン
パンティング(ハァハァ)と一緒に増える場合は要注意。体温調整が追いついていない可能性があります。
口の中のトラブル(多い原因)
歯周病、口内炎、歯の破折、異物(小枝・骨・おもちゃ片)など。口臭・出血・片側の腫れがヒントです。
消化器の不調・中毒の可能性
胃のムカムカ、誤食、刺激物でよだれが増えることがあります。嘔吐・下痢・ふらつきがあれば緊急度が上がります。
できもの・腫瘍など(見逃し注意)
口腔内のしこりや出血でよだれが増えることも。高齢犬や「片側だけ」「口が閉じにくい」は早めの受診が安心です。
ポイントは「よだれ単体」ではなく、同時に出ている症状で分類すること。次の章の「受診の目安」で一気に迷いを減らします。
受診の目安:すぐ病院へ行くべき危険サイン
次のいずれかがあれば、様子見より受診優先(夜間・休日も検討)
- 急に大量のよだれが出て、止まらない
- ぐったり、反応が鈍い、呼吸が荒い(パンティングが強い)
- 舌や歯ぐきの色がいつもと違う(赤すぎる・紫っぽい等)
- 嘔吐、下痢、ふらつき、けいれん、震えがある
- 口から出血、強い口臭、片側の腫れ、口を痛がる
- 誤食の可能性(薬、洗剤、観葉植物、チョコ等)
※本記事は診断を行うものではありません。気になる場合は獣医師に相談してください。
病院で伝えるとスムーズなメモ
- いつから/どのタイミングで増えるか(食後・散歩・車移動・就寝前など)
- 口を開けた時に見える変化(歯石・赤み・できもの)※無理に触らない
- 食欲、飲水量、便、嘔吐の有無
- 最近変えたフード・おやつ・おもちゃ
自宅でできる対策(原因別)
A. 生理的(匂い・興奮・緊張)っぽいとき
- まずは落ち着ける環境へ(静かな部屋、明るさを落とす)
- よだれを拭いて皮膚トラブルを予防(口角の湿疹・赤み対策)
- 刺激(匂い・音・来客)を減らし、数十分〜半日で戻るか観察
B. 暑さが関係しそうなとき(熱中症ケア)
熱中症が疑わしい場合は自宅対策より受診優先
- 涼しい場所へ移動、首・脇・内ももを冷やす(冷やしすぎ注意)
- 水が飲めるなら少量ずつ
- 呼吸が荒い・ぐったり・よだれ大量は「急ぐ」
C. 口の中のトラブルが疑わしいとき
- 無理に口をこじ開けて異物を取ろうとしない(噛まれるリスク)
- 硬いものを噛ませない(歯の破折・悪化予防)
- 口臭・出血・食べにくさがあれば受診
口腔ケア用品は「治療」ではなく日常ケアの補助。症状があるときは獣医師へ。
D. 乗り物酔い(車移動)っぽいとき
- 出発前の食事は控えめに(空腹すぎも逆効果な場合あり)
- 車内は換気・温度を安定
- 「吐き気+よだれ」が繰り返すなら、酔い止めの相談も選択肢
よだれ拭き・衛生用品の選び方(Amazon中心)
| 用途 | 選び方のコツ | 向いているシーン | Amazonリンク(例) |
|---|---|---|---|
| よだれかけ(ビブ/スタイ) |
首回り調整/肌当たり/吸水性。 ※濡れたままだと口角が荒れやすいので、交換しやすい枚数があると便利。 |
食後・来客時・お出かけ | Amazonで見る(よだれかけ) |
| ガーゼ/タオル |
乾きやすさ/洗濯耐性/手の届く場所に置けること。 繰り返し拭くなら、柔らかく薄手で回転が速いタイプが扱いやすい。 |
日常のこまめ拭き | Amazonで見る(ガーゼタオル) |
| 口腔ケア(歯みがき・ジェル等) |
続けやすさが最優先。 「治る」「効く」など断定表現は避け、日常ケアとして。症状があるなら受診。 |
口臭・歯石が気になる/予防的に | Amazonで検索(犬 歯周病ケア) |
買う前にチェック(景品表示法・薬機法に配慮した読み方)
- 「絶対」「100%」「必ず治る」等の強い断定より、素材・使い方・レビューの傾向を確認
- 医薬品的な効果をうたう表現は慎重に。体調に不安があるなら獣医師へ
- よだれ対策は“原因の切り分け”が先、用品は“生活を回す道具”
よだれが多い犬種・体質の話(「病気じゃない」ケース)
口元の構造(唇が厚い・たるみやすい等)や体格によって、体質的によだれが多く見える犬もいます。
ただし「いつも通りの範囲」なら様子見が可能でも、急な変化がある場合は別です。
- いつもの量・タイミングが分かっている(基準がある)
- 口臭や痛がる様子がない
- 食欲・元気・排便が普段通り
「体質だから大丈夫」と決め打ちせず、“いつもとの差分”で判断すると失敗しにくいです。
よくある質問(FAQ)
Q1. よだれが泡っぽいのは危険?
興奮や緊張で泡立つこともありますが、嘔吐・ぐったり・ふらつきがセットなら緊急度が上がります。変化が急なら受診の判断材料に。
Q2. 片側だけよだれが多い気がします
口腔内の痛み・腫れ・異物などで左右差が出ることがあります。口臭、出血、食べづらさがあれば受診推奨です。
Q3. よだれで口元が赤くなってきた
濡れた状態が続くと皮膚が荒れやすいので、拭き取りと乾燥(蒸れ対策)を優先。改善しない、ジュクジュクする場合は皮膚トラブルとして相談を。
Q4. よだれが多い=歯周病ですか?
歯周病はよだれ増加の要因になり得ますが、暑さ・ストレス・消化器・誤食など他の原因もあります。口臭や歯石が気になる場合は歯科チェックを。
Q5. 自宅でできる「一番効率がいい」対策は?
まずは「受診が必要なサインがないか」を確認し、問題なさそうなら“拭いて乾かす→刺激を減らす→原因が特定できるまで記録する”が最短ルートです。
専門家(獣医師)に確認したいポイント
この記事を読んで「うちの子はどれが当てはまる?」となったら、次の質問をメモして獣医師に意見をもらうと安心です。
- 症状は“口腔(歯・歯ぐき・異物)”が中心か、“全身(熱中症・中毒・内科)”が中心か
- 受診の緊急度(今日行くべきか、数日観察でよいか)
- 口腔内チェックの必要性(歯科処置や検査の目安)
- 家庭でのケア(拭き取り・口腔ケア)の優先順位
※「診断名を当てる」より、「危険を外す」「悪化を防ぐ」相談の仕方が結果的に早いです。
参考文献
本文作成の参考にした公開情報(URL)です。
- https://yawataminami.com/blog/dog-excessive-drooling/
- https://ruana-ah.com/blog/1241/
- https://earth-ah.com/blog/article.html?page=48
- https://pascal-omiya.com/2025/07/17/1316/
- https://koshigayavet.jp/wp/blog/2987/
- https://pshoken.co.jp/note_dog/disease_dog/case118.html
- https://www.rera-ah.com/1265/
- https://hitomi-ah.com/column/oral-tumor/
- https://family-ah.jp/case-blog/%E5%8F%A3%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%82%E3%81%AE%E3%80%80%E8%85%AB%E7%98%8D/

