狂犬病予防接種と犬の登録義務|手続きの流れと未接種のリスク
愛犬を迎えたら、まず知っておきたいのが犬の登録と狂犬病予防注射です。実はこの2つ、狂犬病予防法で定められた法律上の義務なのをご存じでしょうか。今回は手続きの流れや費用の目安、うっかり忘れてしまった場合のリスクまで、飼い主目線でわかりやすくまとめました。
結論
結論から言うと、生後91日以上の犬は生涯に1回の登録と、毎年1回の狂犬病予防注射が法律で義務づけられています。
手続きは基本的にお住まいの市区町村(保健所・動物愛護センターなど)の窓口で行い、登録時に鑑札、注射後に注射済票が交付されます。
手数料は自治体により異なるため、正確な金額や申請方法は必ずお住まいの自治体窓口でご確認ください。未登録・未接種のまま放置すると、20万円以下の罰金の対象になる場合があります。

この記事でわかること
- 犬の登録と狂犬病予防注射が法律上の義務である理由
- 登録・予防注射の手続きの流れ(窓口・動物病院・集合注射)
- 鑑札・注射済票の交付にかかる手数料の目安
- マイクロチップ装着犬の特例制度について
- 引っ越しや飼い主変更をしたときに必要な届出
- 未登録・未接種のまま放置した場合のリスクと罰則
📋 犬の登録と狂犬病予防注射は「狂犬病予防法」で定められた義務です
犬を家族として迎えたら、まず行うべきなのが市区町村への登録です。狂犬病予防法第4条により、生後91日以上の犬は生涯に1回、飼い主の住む市区町村に登録することが義務づけられています。
あわせて、同法第5条では犬の所有者に対して、毎年1回の狂犬病予防注射を受けさせることが義務として定められています。多くの自治体では、4月から6月にかけて実施される集合注射の時期に合わせて案内が届くケースが一般的です。
「うちの子はほとんど外に出ないから大丈夫」と思う方もいるかもしれません。ですが、この登録と予防注射は、犬の性格や生活スタイルにかかわらず、すべての飼い犬に課された法律上の義務です。まずはこの前提を押さえておきましょう。
登録・予防接種の手続きの流れ
登録と予防注射の手続きは、大きく分けて2つのステップで進みます。それぞれの流れを見ていきましょう。
ステップ1: 犬の登録(生涯に1回)
お住まいの市区町村の窓口(保健所や動物愛護センターの場合もあります)で登録申請を行います。一部の自治体ではオンライン申請にも対応しています。申請が受理されると「鑑札」が交付されます。
ステップ2: 狂犬病予防注射(毎年1回)
動物病院、または自治体が実施する集合注射会場で狂犬病予防注射を受けます。注射後は「注射済票交付申請」を行い、注射済票を受け取ります。動物病院で注射を受けた場合、病院が交付手続きを代行してくれることもあるようです。
交付された鑑札と注射済票は、犬の首輪などに装着しておくのが基本です。迷子になった際に飼い主がすぐに判明する目印にもなるため、つけ忘れがないようにしたいところです。

手数料の目安(自治体により異なります)
登録や注射済票交付には手数料がかかります。あくまで目安として、一般的な金額帯を表にまとめました。
| 手続き内容 | 手数料の目安 |
|---|---|
| 犬の登録(鑑札交付) | 3,000円前後 |
| 注射済票交付 | 550円前後 |
| 鑑札の再交付 | 1,600円前後 |
| 注射済票の再交付 | 340円前後 |
注意
手数料や申請方法は自治体により異なります。上記はあくまで目安ですので、正確な金額や手続き方法は、お住まいの市区町村(保健所・動物愛護センター等)に必ずご確認ください。
マイクロチップ装着犬の特例制度
愛犬にマイクロチップを装着している場合、環境省のデータベース「犬と猫のマイクロチップ情報登録」で所有者情報を登録することで、狂犬病予防法上の登録が完了したとみなされる制度があります。
自治体によっては、このマイクロチップが鑑札の代わりとみなされ、窓口での鑑札交付手続きが不要になる特例が設けられている場合もあります。ただし運用は自治体ごとに異なるため、「自分の自治体ではどう扱われるのか」を事前に確認しておくと安心です。

鑑札・注射済票をなくしてしまったときは
首輪から外れてしまった、洗濯してしまったなど、鑑札や注射済票を紛失することもあるかもしれません。その場合は、お住まいの市区町村窓口で再交付の手続きが可能です。
再交付には手数料がかかり、目安として鑑札は1,600円前後、注射済票は340円前後とされていますが、こちらも自治体差があるため窓口での確認をおすすめします。気づいたときに早めに手続きしておくと安心です。
引っ越し・飼い主変更・死亡時に必要な届出
犬の登録内容に変更があった場合も、狂犬病予防法上の届出義務があります。代表的なケースは次のとおりです。
- 他の市区町村へ転居したとき(転出先・転入先それぞれで手続きが必要になる場合があります)
- 同じ市区町村内で住所が変わったとき
- 飼い主(所有者)が変わったとき
- 登録している犬が死亡したとき
これらの変更があった場合は、変更から30日以内に届出を行うことが目安とされています。引っ越しなどでバタバタしがちな時期ではありますが、忘れずに手続きしておきたいポイントです。

⚠️ 未登録・未接種のリスクと罰則
犬の登録や狂犬病予防注射を行わなかった場合、狂犬病予防法第27条により20万円以下の罰金の対象となる可能性があります。
また、同法第6条では、鑑札や注射済票をつけていない犬が抑留(捕獲)の対象になり得ることも定められています。「知らなかった」では済まされない、実際に運用されているルールです。
狂犬病予防法違反の検挙件数は、年によって変動はあるものの、毎年150〜170件程度で推移していると報告されています。数字だけを見ると多くはないと感じるかもしれませんが、実際に取り締まりの対象になっているという事実は知っておいて損はないでしょう。
「うっかり毎年の注射を忘れていた」という場合は、罰則の有無にかかわらず、気づいた時点でできるだけ早くお住まいの窓口や動物病院に相談することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q. 犬の登録は毎年やり直す必要がありますか?
A. 登録は生涯に1回のみです。ただし、狂犬病予防注射は毎年1回受ける必要があります。混同しやすいので、あわせて覚えておくと安心です。
Q. 引っ越したら登録もやり直す必要がありますか?
A. 転居した場合は住所変更の届出が必要です。転居先の市区町村での手続きが必要になることもあるため、詳しくは転居先の窓口にご確認ください。
Q. マイクロチップを装着していれば登録は不要ですか?
A. 環境省のデータベースへの登録により、登録済みとみなされる制度があります。ただし鑑札交付の要否など運用は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体に確認するのが確実です。
Q. 狂犬病予防注射を受けられる時期は決まっていますか?
A. 多くの自治体では4〜6月頃に集合注射が実施されますが、時期外でも動物病院で個別に接種できる場合があります。詳細はお住まいの自治体や動物病院にご確認ください。
Q. うっかり注射を忘れていたことに気づいたらどうすればいいですか?
A. 気づいた時点で、できるだけ早く動物病院やお住まいの窓口に相談しましょう。放置期間が長引くほどリスクが高まります。
おすすめアイテム
鑑札と注射済票は、首輪に装着しておくことが基本です。ここでは、装着や管理に役立つアイテムを紹介します。
鑑札・注射済票ホルダー(迷子札ケース)
鑑札や注射済票をまとめて収納し、首輪に取り付けられるホルダータイプのアイテムです。金具がむき出しにならないため、音が鳴りにくく、愛犬の負担も抑えやすいと言われています。
こんな方におすすめ: 鑑札や注射済票の紛失が気になる方、首輪まわりをすっきりさせたい方
参考価格: ¥500〜¥1,500程度(商品により異なります)
犬用IDタグ・迷子札
連絡先などを刻印できるタイプの迷子札です。鑑札とは別の位置づけのアイテムですが、万が一の迷子時に飼い主へすぐ連絡がつく手段として、あわせて用意する飼い主さんも多いようです。
こんな方におすすめ: お散歩デビューを控えた方、旅行や外出の機会が多い方
参考価格: ¥800〜¥2,000程度(刻印内容・素材により異なります)
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本記事は、犬の登録・狂犬病予防注射に関する制度を一般的な情報として紹介するものであり、法的な助言を目的としたものではありません。手数料・手続き方法・特例の適用条件は自治体により異なるため、実際の手続きに際しては、必ずお住まいの市区町村(保健所・動物愛護センター等)の窓口にご確認ください。
狂犬病予防注射の実施可否や愛犬の体調に関する判断は、かかりつけの獣医師にご相談ください。本記事の情報は執筆時点のものであり、法令改正等により内容が変わる可能性があります。

