シーズーの飼い方と毛玉対策|ダブルコートのお手入れ方法

犬のケア

シーズーの飼い方と毛玉対策|ダブルコートのお手入れ方法

🐕 この記事でわかること
長く美しい被毛が魅力のシーズー。しかし、その豪華な毛並みを維持するには、適切な毛玉対策とダブルコートケアが欠かせません。この記事では、シーズー初心者でもすぐに実践できるブラッシング方法、毛玉予防のコツ、皮膚トラブルを防ぐお手入れテクニックを詳しく解説します。

シーズーってどんな犬?基本的な特徴

シーズーは、中国宮廷で愛された歴史を持つ小型犬です。その名前は中国語で「獅子」を意味し、ライオンのようなたてがみを持つ姿から名付けられました。

項目 詳細
体高 20〜27cm
体重 4.5〜8kg(理想は7.5kgまで)
性格 愛情深く穏やか、友好的、やや頑固
被毛タイプ ダブルコート(上毛+下毛の2層構造)
初心者向け度 ⭐⭐⭐⭐☆(お手入れに時間がかかる点に注意)

✅ シーズーの魅力
シーズーは愛情深く、子どもや他のペットとも仲良くできる温和な性格が特徴です。運動量も少なめで室内飼いに適していますが、その美しい被毛を保つためには毎日のお手入れが欠かせません。

ダブルコートとは?シーズーの被毛構造

シーズーの被毛は「ダブルコート」と呼ばれる2層構造になっています。この構造を理解することが、適切な毛玉対策の第一歩です。

🔍 ダブルコートの構造

  • トップコート(上毛):長くて硬い毛。光沢があり、外からの刺激や汚れから守る
  • アンダーコート(下毛):柔らかく密集した綿毛状の毛。保温や体温調節の役割

この2層構造のため、シーズーの被毛は毛玉ができやすく、絡まりやすい特徴があります。特に換毛期(夏から秋にかけて)は、アンダーコートが大量に抜け落ちるため、毛玉リスクが急上昇します。

⚠️ 毛玉を放置すると…
毛玉を放置すると、皮膚が引っ張られて痛みや炎症を引き起こします。さらに通気性が悪くなり、皮膚病の温床にも。早期発見・早期対処が重要です!

毛玉ができやすい場所TOP5

シーズーの体の中でも、特に毛玉ができやすい「要注意ゾーン」があります。ブラッシングの際は、この5箇所を重点的にチェックしましょう。

順位 部位 理由
1 耳の後ろ 首輪やリードとの摩擦、動きが多い
2 脇(前足の付け根) 歩行時の摩擦、湿気がこもりやすい
3 股(後ろ足の付け根) 排泄物の付着、蒸れやすい環境
4 指の間 歩行時の汚れ、舐める行動で湿る
5 尻尾の付け根 動きが多く、排泄物の付着リスク

💡 プロのアドバイス
ブラッシング前に、必ずコーム(櫛)で全身をとかして毛玉チェックをしましょう。毛玉を見逃したままブラッシングすると、さらに絡まって悪化する可能性があります。

毛玉対策の基本:ブラッシング方法【4ステップ】

シーズーの美しい被毛を保つには、正しい手順でのブラッシングが不可欠です。以下の4ステップを毎日実践しましょう。

【STEP 1】コームで全体チェック

まずはコーム(櫛)で全身を軽くとかし、毛玉の有無を確認します。引っかかる部分があれば、そこに毛玉がある証拠です。

【STEP 2】スリッカーブラシでブラッシング

スリッカーブラシを使い、毛の根元から毛先に向かって優しくとかします。皮膚を傷つけないよう、力を入れすぎないのがポイントです。

  • ブラシを持つ手の力は弱めに
  • 毛玉がある部分は無理に引っ張らない
  • 一度に広範囲をとかさず、少しずつ進める

【STEP 3】毛玉をほぐす

毛玉を見つけたら、周囲から少しずつほぐすのがコツです。無理に引っ張ると痛がりますし、被毛も傷んでしまいます。

  • 指で毛玉の周囲を優しくほぐす
  • コームの先端で少しずつ分ける
  • どうしても取れない場合はトリマーに相談

【STEP 4】コームで仕上げ

最後に再度コームで全身をとかして、毛玉の取り残しがないか確認します。スムーズにとかせればOKです!

必要なブラッシング道具と頻度

シーズーのお手入れには、最低でも以下の3つの道具を揃えましょう。

道具 用途 優先度
スリッカーブラシ 日常のブラッシング、毛玉予防 ⭐⭐⭐
コーム(櫛) 毛玉チェック、仕上げ ⭐⭐⭐
ピンブラシ 毛並みを整える、マッサージ ⭐⭐☆

📅 ブラッシング頻度の目安
毎日が理想ですが、最低でも週2〜3回は行いましょう。特に換毛期(夏→秋)は毎日のブラッシングが必須です。1回あたり10〜15分程度で十分です。

シーズーに多い皮膚トラブルと予防法

シーズーは皮膚が脂っぽい(脂漏症)体質のため、皮膚トラブルを起こしやすい犬種です。毛玉対策と並行して、皮膚ケアも重要です。

🩺 シーズーに多い皮膚病3選

1. マラセチア性皮膚炎

原因:真菌(カビ)の異常増殖
症状:皮膚のベタつき、赤み、強い臭い
対策:薬用シャンプーでの定期的な洗浄、抗真菌薬の投与

2. アトピー性皮膚炎

原因:アレルゲン(花粉、ダニなど)への過敏反応
症状:強いかゆみ、皮膚の赤み、脱毛
対策:アレルゲンの除去、保湿ケア、免疫調整薬

3. 膿皮症

原因:ブドウ球菌の異常増殖
症状:膿疱(うみ)、かさぶた、円形脱毛
対策:抗生物質の投与、薬用シャンプー

✅ 皮膚トラブル予防のポイント

  • 定期的なシャンプー:月1〜2回、薬用シャンプー推奨
  • ブラッシングで通気性確保:毎日のケアで蒸れ防止
  • 適切な湿度管理:室温20〜26℃、湿度40〜60%
  • 早期発見・早期治療:異常を感じたらすぐ動物病院へ

トリミングの頻度とスタイル

シーズーは被毛が伸び続ける犬種なので、定期的なトリミングが必要です。自宅でのブラッシングと併せて、プロのトリミングも活用しましょう。

🔖 トリミング頻度の目安
月1回が理想的。シニア犬(7歳以上)は体力を考慮して2ヶ月に1回でもOKです。費用相場は5,000〜8,000円程度です。

💇 人気のトリミングスタイル

  • テディベアカット:丸いシルエットで可愛らしい印象。お手入れもしやすい
  • フルコート:被毛を長く伸ばすドッグショースタイル。毎日のブラッシング必須
  • サマーカット:短くカットして夏場も快適。ただし紫外線対策が必要

よくある質問Q&A

Q1. ブラッシングを嫌がる場合の対処法は?

A. まずは短時間(1〜2分)から始めて、徐々に慣れさせましょう。ブラッシング後にご褒美(おやつや褒め言葉)を与えると、「ブラッシング=良いこと」と学習します。痛がる様子があれば、ブラシの力加減を見直してください。

Q2. シャンプーの頻度はどのくらい?

A. 基本は月1〜2回が目安です。ただし、シーズーは脂漏症体質のため、皮膚がベタつく場合は週1回のシャンプーも有効です。獣医師に相談して、愛犬に合った頻度を見つけましょう。

Q3. 毛玉を見つけたらすぐにカットしていい?

A. 皮膚を傷つけるリスクがあるため、素人のカットは避けましょう。どうしても取れない毛玉は、トリミングサロンや動物病院で安全に処理してもらうのが賢明です。

Q4. 換毛期はいつ?どんな対策が必要?

A. シーズーの換毛期は夏から秋にかけてです。この時期はアンダーコートが大量に抜けるため、毎日のブラッシングが必須。抜け毛を放置すると毛玉の原因になります。

Q5. トリミングは自宅でもできる?

A. 簡単な部分カット(足裏、お尻周り)は自宅でも可能です。ただし、全身カットはプロに任せるのが安全です。専用のバリカンやハサミが必要で、慣れていないと皮膚を傷つける恐れがあります。

まとめ:美しい被毛は毎日のケアから

シーズーの魅力的な被毛を維持するには、毎日のブラッシングと定期的なトリミングが欠かせません。特にダブルコート構造のため、毛玉対策は最重要課題です。

🎯 この記事の重要ポイント

  • シーズーはダブルコートで毛玉ができやすい犬種
  • ブラッシングは毎日が理想、最低週2〜3回
  • 耳の後ろ、脇、股、指の間、尻尾の付け根が要注意ゾーン
  • 4ステップ(チェック→ブラッシング→ほぐし→仕上げ)を守る
  • 皮膚トラブル予防には定期的なシャンプーと通気性確保
  • トリミングは月1回、費用は5,000〜8,000円が目安

最初は大変に感じるかもしれませんが、習慣化すれば10〜15分で完了します。愛犬との絆を深める大切なコミュニケーション時間として、毎日のブラッシングを楽しんでください。皮膚トラブルや毛玉の悪化を感じたら、早めに動物病院やトリミングサロンに相談しましょう!


参考文献

  1. イオンペット「シーズーの飼い方」
    https://www.aeonpet.com/dog-library/breed/shih-tzu.html
  2. みんなのブリーダー「シーズーの性格・特徴・飼い方」
    https://www.min-breeder.com/dog-breeds/shih-tzu/
  3. 犬ナビ「シーズーのカットスタイル」
    https://www.inunavi.jp/shih-tzu-cut/
  4. 南洋動物病院皮膚科「シーズーのアトピー性皮膚炎」
    https://www.nanyo-ah.jp/case/dermatology/entry-86.html
  5. よこた動物診療室「シーズーの脂漏症とマラセチア」
    https://yokotah.com/case/shihtzu-dog-seborrhea-malassezia
  6. トリミングファン「シーズーのブラッシング方法」
    https://trimming-fan.com/grooming/shih-tzu-brushing
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