犬種別 運動量ランキング|1日の散歩時間で選ぶ犬種30【英国基準】

犬種・飼い方

犬種別 運動量ランキング|1日の散歩時間で選ぶ犬種30【英国基準】

犬種によって、必要な運動量は大きく変わると言われています。この記事では、英国ケネルクラブとPDSA(英国の獣医慈善団体)の目安をもとに、30犬種を高・中・低の3区分に整理しました。ただし、どちらも英国の飼育環境が前提です。日本の犬にそのまま当てはまる根拠はないため、あくまで「英国の目安」として参考にしてください。

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結論

英国ケネルクラブとPDSAの目安では、1日の運動時間は高が「2時間以上」、中が「1時間前後」、低が「30分前後」に分かれます。なお、PDSAの数値は「最低ライン」で、上限ではありません。

「ランキング」といっても、区分の中に順位はありません。同じ区分の犬種は同点扱いで、区分別の一覧として読んでください。

運動量が少なめの犬種でも、散歩が不要になるわけではありません。英国ケネルクラブは「どの犬も少なくとも1日1回、多くは2回」、PDSAは「ほとんどの犬は1日に少なくとも1〜2回」の散歩を目安としています(獣医師から運動制限の指示がある場合を除きます)。年齢や健康状態で変わるため、気になるときはかかりつけの獣医師に相談しましょう。

この記事でわかること

  • 運動量が多い犬種・中くらいの犬種・少なめの犬種(各10犬種)
  • ボーダー・コリーやシェパードの散歩時間の目安
  • 「散歩が少なくていい犬」が正確にはどういう意味か
  • 子犬・シニア・関節の不安があるときの考え方
  • 暑さと短頭種で気をつけたいこと

犬種の運動量ランキング早見表|高・中・低の3区分

まず全体像です。区分は、英国ケネルクラブの「Breeds A to Z」にある運動量の分類と、PDSAの犬種ページにある「Minimum exercise(1日の最低運動量)」の2つをもとにしています。

区分 英国ケネルクラブ PDSA(最低運動量) 主な犬種
高 2時間を超える 2時間(ラブラドールは2時間超) ボーダー・コリー、ジャーマン・シェパードなど
中 1時間以内 1時間前後 ビーグル、コーギー、柴犬など
低 30分以内(一部は1時間以内) 30分前後(一部は1時間以内) チワワ、ポメラニアン、パグなど

犬種ごとの詳しい数値は、このあとの表で紹介します。

このランキングの読み方|順位ではなく区分別の一覧です

数字を見る前に、4つの注意点を正直にお伝えします。

  • 数値は英国の目安です。英国の飼育環境と犬種標準が前提で、日本の犬にそのまま当てはまる根拠はありません。
  • 区分の中に順位はありません。区分内の順位づけに根拠がないため、同じ区分の犬種は同点扱いです。
  • PDSAの数値は最低ラインです。「これ以上やってはいけない」という上限ではありません。ケネルクラブの「以内」は目安の上限、PDSAは「最低ライン」のため、同じ区分でも意味合いが少し違います。
  • 距離(km)は書いていません。犬種別の散歩距離について、公的な出典が見つからなかったためです。

日本の公的な基準も見ておきましょう。環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」は、犬の種類や習性に応じて必要な運動を確保するよう努めることを定めています。ただし、散歩を何分にすべきかは定めていません。

また、日本の他のサイトや当サイトの別記事・ツールでは、ここと異なる目安が紹介されていることがあります。出典により目安が異なるため、数字は「ひとつの参考値」として受け取ってください。

犬種・年齢・季節別の散歩時間や頻度の実践的な内容は、犬の散歩の適切な時間・距離・回数の解説記事で紹介しています。この記事は「犬種を運動量で選ぶ」視点に絞ります。

運動量が多い犬種10|英国の目安は最低2時間

英国ケネルクラブで「2時間を超える」とされ、PDSAでも最低2時間(または2時間超)とされている犬種です。牧羊犬・猟犬・作業犬などの用途で作られてきた犬種が多く含まれます。

犬種 英国ケネルクラブ PDSA最低運動量 補足
ボーダー・コリー 2時間超 2時間 数回に分け、オフリード運動と頭を使う遊びを
オーストラリアン・シェパード 2時間超 2時間 長めの散歩2回と、走る時間が望ましい
ジャーマン・シェパード 2時間超 2時間 1日の中で分けて行うことを推奨
シベリアン・ハスキー 2時間超 2時間 暑さ対策も必要
アラスカン・マラミュート 2時間超 2時間 厚い被毛で暑さに敏感(PDSA)
ワイマラナー 2時間超 2時間 2時間は最低ラインとされる
ラブラドール・レトリバー 2時間超 2時間超(本文) PDSAは表と本文で表記が異なるため本文の値を採用
ゴールデン・レトリバー 2時間超 2時間 太りやすい点もPDSAが記載
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル 2時間超 2時間 運動時の熱中症リスクが高い犬種に挙がる(RVC)
ドーベルマン 2時間超 2時間 –

※表の犬種の並びは、順位ではありません。PDSAの数値は、各犬種ページの「Minimum exercise (per day)」欄(2026年10月3日確認)による。

ボーダー・コリーの運動量は「歩く」だけでは足りない

ボーダー・コリーの運動量について、PDSAは「最低2時間で、多いほどよい」という趣旨で説明しています。数回に分けて、オフリードで動ける時間や頭を使う遊びを入れることが必要とされています。

ここでいうオフリードは、安全に走れる囲われた場所などでの運動を指します。日本ではノーリードの散歩に規則や条例があるため、場所の確認が欠かせません。

シェパードの散歩距離は?公的な基準はありません

「シェパードの散歩は何km?」と気になる方は多いと思います。結論として、距離の公的な基準は見つかりませんでした。PDSAが示すのは、ジャーマン・シェパードで「1日最低2時間」という時間の目安です。

PDSAは、2時間を一度に歩くのではなく、1日の中で分けることを勧めています。距離よりも、時間と愛犬の様子(息づかいや翌日の疲れ方など)を見ながら調整してみてください。

暑さに弱いハスキーを迎える方は、ハスキーの飼い方|暑さ対策と運動量の記事も参考になります。超大型犬が気になる方には、グレートピレニーズの飼育スペースと運動量の記事があります。

運動量が中くらいの犬種10|英国の目安は1時間前後

英国ケネルクラブで「1時間以内」、PDSAで1時間前後とされる犬種です。日本で人気の柴犬やトイ・プードルもここに入ります。

犬種 英国ケネルクラブ PDSA最低運動量 補足
ビーグル 1時間以内 表は1時間、本文は1時間半以上 出典間・PDSA内で食い違うため、1時間〜1.5時間以上と捉える
ペンブローク・ウェルシュ・コーギー 1時間以内 1時間 –
シェットランド・シープドッグ 1時間以内 1時間 牧羊犬のルーツでも、英国の2団体は1時間前後
ジャック・ラッセル・テリア 1時間以内 1時間 –
コッカー・スパニエル 1時間以内 1時間 作業系統はより長い時間が必要とPDSAが記載
ウィペット 1時間以内 1時間 全力で走れる機会が必要
ミニチュア・シュナウザー 1時間以内 1時間 –
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル 1時間以内 1時間以上 小型でも1時間。PDSA本文は「少なくとも1時間」。RVCは短頭種に分類しており暑さに注意
柴犬 1時間以内 PDSAに該当ページなし 時間の根拠は英国ケネルクラブのみ(1出典)
トイ・プードル 1時間以内 PDSAに該当ページなし(トイ・プードル単独のページなし) 時間の根拠は英国ケネルクラブのみ(1出典)

柴犬とトイ・プードルは、分数の根拠が英国ケネルクラブの区分ひとつだけです。そのため「英国ケネルクラブの分類では1時間以内」という参考情報としてお伝えします。

日本で小型犬といえば「散歩は短くていい」というイメージもあります。しかし、キャバリアやミニチュア・シュナウザーは、小型でも英国の2団体では1時間前後とされています。体の大きさだけでは、運動量は決まらないようです。

中型犬全般の性格や飼いやすさは、中型犬の人気ランキングTOP15の記事で比べられます。

運動量が少なめの犬種10|「散歩が少なくていい」とは違います

英国ケネルクラブで「30分以内」、PDSAでも30分前後とされる犬種を中心に、強度が控えめな短頭種などを加えた10犬種です。

犬種 英国ケネルクラブ PDSA最低運動量 補足
チワワ 30分以内 30分 2回に分けることが望ましい
ポメラニアン 30分以内 30分 –
マルチーズ 30分以内 30分 –
ヨークシャー・テリア 30分以内 表は30分、本文は30〜40分 PDSA内で表記に幅があるため「30〜40分程度」と捉える
パピヨン 30分以内 30分 –
ビション・フリーゼ 30分以内 30分 –
ペキニーズ 30分以内 30分 短頭種。過度な運動を避け、暑さに注意(PDSA)
フレンチ・ブルドッグ 1時間以内 1時間以内(数回に分割) 時間は短くなく、強度が控えめな犬種。短頭種で暑さに注意
パグ 1時間以内 表は1時間未満、本文は1時間以内 短頭種。分けて行い、過熱を防ぐ(PDSA)
ミニチュア・ダックスフンド 1時間以内 ミニチュアは30分(スタンダードは1時間) 英国ケネルクラブは区別せず1時間以内。出典間で食い違う。ジャンプを避け、椎間板ヘルニアに注意

フレンチ・ブルドッグとパグは、数値の上では1時間以内の区分にあたりますが、PDSAが運動を分けて行い、強度を控えめにするよう示していることから、ここに置いています。ミニチュア・ダックスフンドは、PDSAでミニチュアが30分とされているためです。

「散歩が少なくていい犬」も、散歩は必要です

「散歩 少なくていい 犬」で検索する方も多いと思います。大切なのは、運動量が少なめでも、散歩が不要になるわけではないという点です。

英国ケネルクラブは「どの犬も少なくとも1日1回、多くは2回」、PDSAは「ほとんどの犬は1日に少なくとも1〜2回」の散歩を目安としています(獣医師から運動制限の指示がある場合を除きます)。環境省の基準は、犬の種類や習性に応じて必要な運動を確保するよう努めることを定めています。においを嗅いだり外の空気に触れたりする時間は、運動量の数字には表れない大切な刺激です。

忙しい日が続く方は、時間の長さよりも「毎日続けられるか」を基準にするとよいかもしれません。

短頭種を「少なめ」に置くときの注意

フレンチ・ブルドッグやパグ、ペキニーズは、鼻が短い短頭種です。RVC(英国王立獣医大学)などの研究では、短頭種は中頭種に比べて熱中症になるリスクが2倍以上と報告されています。犬種別では、ラブラドールと比べて、英国ブルドッグで14倍、フレンチ・ブルドッグで6倍、パグとキャバリアで3倍とされています(英国の2016年のデータによる研究)。

短頭種は、息が上がりやすく、安全に歩ける範囲が狭くなる場合があります。呼吸が荒くなったら休み、暑い時間帯は避けてください。気になる症状があれば、すぐに獣医師に相談しましょう。

年齢・健康状態でも運動量は変わります

ここまでの数字は、健康な成犬を想定した目安です。PDSAは、品種と年齢で運動量が変わるとしています。

子犬|「5分ルール」は意見が割れています

子犬の散歩では、「月齢×5分を1日2回まで」という目安がよく知られています。英国ケネルクラブとBlue Crossはこの考え方を紹介しており、Blue Crossは大型・超大型の犬では12〜15か月ごろまで長い散歩を控える目安も示しています。

一方、PDSAは「5分ルールには科学的根拠がなく、多くの子犬に適切ではない」と明記しています。英国の各団体の間でも見解が分かれているため、ワクチンの時期や成長段階とあわせて、獣医師に相談して決めるのが安心です。

シニア犬・関節に不安がある犬

PDSAは、シニア犬には規則的でやさしい運動を、少しずつ頻繁に行うことを勧めています。散歩をやめず、短いコースにする考え方です。運動のレベルは獣医師に確認するよう案内されています。

関節炎では、毎日の短い散歩が望ましく、急に運動を増やすと悪化することがあるとされています。股関節形成不全では、短いリード散歩を規則的に行い、長時間の運動を避けるとPDSAは説明しています。症状や程度によって適した運動は異なるため、獣医師の指示を優先してください。

椎間板ヘルニアは、ダックスフンド、シーズー、フレンチ・ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、ビーグル、コッカー・スパニエルなどに多いとPDSAが紹介しています。ジャンプは控えめにしましょう。

年齢に合わせた散歩時間は、老犬の散歩は何分が正解?の記事でも解説しています。

暑さと運動量|犬種を問わず気をつけたいこと

RVCなどの研究では、英国で動物病院を受診した犬の熱中症のうち、約4分の3が運動(散歩や遊びなど)をきっかけとしていたと報告されています。一部の短頭種では約21℃でも過熱することがあります。呼吸が荒い・ぐったりしているなどの場合は、涼しい場所に移動し、すぐ動物病院に連絡してください。

AKC(アメリカン・ケネルクラブ)は、短頭種・厚い被毛の犬・肥満の犬・高齢の犬が過熱しやすいと説明しています。また、RVCなどの資料では、心疾患や呼吸器疾患のある犬は、運動で熱を逃がしにくいとされています。

日本動物愛護協会は、真夏のアスファルトが60℃を超えることもあると紹介しています。地面が熱い時間帯は、早朝や夜に散歩を移すなど、愛犬の様子と環境を見ながら調整してください。

運動量で犬種を選ぶときの考え方

犬種選びでは、次の視点が役に立つかもしれません。

  • 平日・休日にどれくらい散歩に時間を使えるか
  • 暑さや寒さが厳しい季節に、どう工夫できるか
  • 散歩以外に、頭を使う遊びやドッグスポーツを取り入れられるか
  • 年齢を重ねたとき、無理なく続けられる運動量か

運動量の多い犬種は、時間を確保できるかどうかが幸せな暮らしの分かれ目になりそうです。ドッグスポーツに興味がある方には、JKC(ジャパンケネルクラブ)のアジリティ競技会があります。JKCは「エネルギーを持て余している犬にはうってつけ」と紹介しています。ただし、年齢や関節の状態によっては適さないため、獣医師に相談を。

散歩以外の運動は、犬と一緒にできる運動・スポーツ10選の記事が参考になります。散歩時間の目安を計算したい方は、散歩時間の計算ツールも使えます。ただし、ツールの数値と本記事の英国の目安は出典が異なる点にご留意ください。

なお、ペット保険は、補償の範囲、年齢条件、免責の仕組みが商品ごとに異なり、遺伝性・先天性の病気や既往症が対象外となる場合もあります。検討する際は、アニコム損害保険(anicom-sompo.co.jp)やアイペット損害保険(ipet-ins.com)など、各社の公式情報で最新の内容を確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. シェパードの散歩距離は何kmが目安ですか?

A. 距離の公的な基準は見つかりませんでした。PDSAは、ジャーマン・シェパードに1日最低2時間の運動を示し、分けて行うことを勧めています。距離よりも時間と愛犬の様子で調整してください。

Q. 散歩が少なくていい犬はいますか?

A. 運動量が少なめの犬種はいますが、散歩が不要になるわけではありません。英国ケネルクラブは「どの犬も少なくとも1日1回、多くは2回」、PDSAは「ほとんどの犬は1日に少なくとも1〜2回」を目安としています(獣医師から運動制限の指示がある場合を除きます)。チワワなどでも、PDSAの最低運動量は30分です。

Q. 英国の目安は日本の小型犬にも当てはまりますか?

A. 当てはまる根拠は確認できていません。英国の飼育環境と犬種標準が前提です。あくまで参考にして、愛犬の体型や年齢、健康状態を踏まえ、獣医師に相談しながら決めましょう。

Q. 運動量が多い犬種を、忙しくても迎えられますか?

A. PDSAは、運動を数回に分けることや、頭を使う遊びを取り入れることを勧めています。それでも2時間を確保するのは簡単ではありません。迎える前に、生活リズムと照らして考えてみてください。

おすすめ商品|長い散歩を支えるハーネス

運動量が多い犬種は、散歩の時間も長くなりがちです。ハーネスは、体に合うサイズに調整し、愛犬が嫌がらないものを選びましょう。

短頭種の場合は特に、英国の短頭種作業部会(UK Brachycephalic Working Group)の合意文書(RVCサイトに掲載)では、散歩の際にリードを首輪ではなくハーネスにつなぐことが勧められています。首輪を引くと気道が圧迫され、呼吸の妨げになる可能性があるためです。

Julius-K9 IDC Longwalk Y-Harness(IDCロングウォークハーネス)

Julius-K9 JAPAN公式のオンラインストアで取り扱いのあるハーネスです。公式サイトでは、遠くへのお散歩向けに設計されたハーネスとして紹介されています。サイズ展開(2XS〜2XL)があるため、体に合うものを公式情報で確認してください。なお、JK9 Longwalk lightとは別の商品です。

どんな人向け:運動量が多めの犬と、長めの散歩をする方

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ハーネスの使い心地や安全性には個体差があります。気になる点は、獣医師やトレーナーに相談してみてください。

参考文献

免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、獣医師による診断や個別の運動指導に代わるものではありません。掲載の数値は英国ケネルクラブとPDSAの目安で、日本の犬にそのまま当てはまるとは限りません。

犬の運動量は、年齢、体格、健康状態、季節などによって大きく異なり、個体差があります。持病や関節の不安、シニア期、子犬期の運動量は、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。

散歩中や散歩後に、ぐったりする、呼吸が荒いまま戻らない、歩き方がおかしいなどの様子が見られたら、早めに動物病院を受診してください。

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