「最近、愛犬がトイレを失敗するようになった」「手術のあとや発情期のケアにおむつが必要と言われたけれど、どれを選べばいいの?」——犬用おむつが気になり始めたとき、多くの飼い主さんが最初につまずくのがサイズ選びと付け方です。
この記事では、犬用おむつが必要になる場面別の選び方、失敗しないサイズの測り方、正しい付け方の手順、そしてかぶれを防ぐお手入れのコツまでをまとめて解説します。老犬の介護・術後のケア・女の子の発情期(ヒート)と、目的別のポイントも紹介するので、愛犬に合ったおむつ選びの参考にしてください。

犬用おむつが必要になるのはどんなとき?
犬用おむつは「寝たきりの老犬のためのもの」というイメージがあるかもしれませんが、実際には次のようにさまざまな場面で活躍します。
| 場面 | 主な理由 | 使用期間の目安 |
|---|---|---|
| 老犬の介護 | 膀胱の出口の緩み・認知症によるトイレの失敗・寝たきり | 長期(常用) |
| 手術のあと | 傷口の保護・安静中の排泄ケア | 短期(数日〜数週間) |
| 発情期(ヒート) | 出血で室内を汚さないため | 年2回・約2〜3週間ずつ |
| マーキング・興奮尿 | 来客時やお出かけ先でのマナー対策 | 必要なときだけ |
ここでひとつ大切な注意点があります。老犬のおもらしが増えたとき、「歳のせいね」とすぐにおむつで済ませてしまうのは危険です。高齢犬のおもらしの背景には、ホルモンの病気や腎臓病など、排尿量が増える病気が隠れていることがあります。おむつ生活を始める前に、まずは動物病院で身体に異常がないか診てもらうことをおすすめします。
犬用おむつの選び方|5つのチェックポイント

① サイズは「体重」より「胴回り」で選ぶ
おむつのパッケージには適応体重が書かれていますが、体重はあくまで参考程度。同じ体重でも体型は犬それぞれ違うため、基準にすべきは腰回り(胴回り)のサイズです。前足の付け根と後ろ足の付け根の中間あたりの胴回りをメジャーで測り、メーカーのサイズ表と照らし合わせましょう。たとえばユニ・チャームの「マナーウェア 高齢犬用紙オムツ」なら、SSS(胴回り15〜25cm)からLL(55〜85cm)まで6サイズが用意されています。
体に合ったおむつの目安は、股関節・しっぽ周り・お腹周りに指が1〜2本入る程度のフィット感です。大きすぎると排泄物が漏れ、小さすぎると血行不良や皮膚炎の原因になります。初めて買うときは少量パックで試すのが安心です。
② しっぽ穴の仕様をチェック
犬用おむつで意外と漏れやすいのがしっぽ穴です。うんちのはみ出しに困っている場合は、しっぽ穴の周りに吸収体が付いている商品を選びましょう。また、しっぽの細い犬が大きなしっぽ穴のおむつを使うと、そこからおしっこも漏れやすくなるため、愛犬のしっぽの太さに合った穴のサイズかも確認ポイントです。
③ 立体ギャザー・前後ガードで横漏れを防ぐ
足まわりの立体ギャザーや、背中側・お腹側のガードが付いたタイプは、寝ている姿勢や動き回ったときの横漏れ・伝い漏れを防いでくれます。寝たきりの老犬や、ゆるいうんちが出やすい子には特に重要なポイントです。
④ 吸収力と通気性のバランス
長時間の使用には高吸収タイプが便利ですが、蒸れは皮膚トラブルの元。吸収力だけでなく、通気性のよい素材かどうかも確認しましょう。日中こまめに替えられるなら標準タイプ、夜間やお留守番用には吸収力重視、と使い分けるのも賢い方法です。
⑤ テープ式か、パンツ式か
紙おむつには、何度でも付け直せるテープ式と、履かせるだけのパンツ式があります。じっとしていられない元気な子には付け直しできるテープ式、動きの少ない寝たきりの子には体への負担が少ないタイプなど、愛犬の状態に合わせて選びましょう。洗って繰り返し使える布製のマナーパンツもあり、発情期など長期間・定期的に使う場合はコスト面で有利です。
犬用おむつの正しい付け方|4ステップ

初めてでもスムーズに装着できる基本の手順です。嫌がる子には、おやつを与えながら少しずつ慣らしてあげてください。
- おむつを広げてギャザーを立てる——新品のおむつは吸収面を軽く広げ、足まわりのギャザーをしっかり立てておくと漏れにくくなります。
- しっぽを穴に通す——おむつのしっぽ穴に、しっぽの付け根までやさしく通します。ここが装着の一番のポイントです。
- お腹側を包んでテープを留める——背中側とお腹側を包み込み、左右のテープを留めます。きつさは指が1〜2本入る程度に調整しましょう。
- フィット感を最終チェック——足まわりのギャザーが内側に折れ込んでいないか、しっぽ穴に隙間がないかを確認して完了です。
なお、体型によってはおむつがずり落ちやすい子もいます。その場合は、犬用のおむつサスペンダーや、服の裾とおむつを留める方法で外れにくくできます。テープをきつく締めて固定するのは血行不良や擦れの原因になるので避けましょう。
交換の頻度とかぶれを防ぐお手入れ

交換は「6時間以内」が目安、うんちのあとはすぐに
獣医師によると、一般的なおむつは6時間くらいを目安に交換が必要とされています。犬の1日の排尿量は体重1kgあたり約30ccなので、体重5kgの子なら1日約150cc。おむつが吸収できる量を超える前に取り替えることで、擦れやかぶれをぐっと減らせます。理想は排泄のたびに交換すること。特にうんちをしたときは、皮膚に付いたままにすると皮膚炎の原因になるため、気づいたらすぐに替えてあげましょう。
かぶれ対策の3つの基本
- おしり周りを清潔に保つ——交換のたびにペット用のおしり拭きなどでやさしく拭き、汚れやすい部分の毛を短くカットしておくとお手入れが楽になります。
- 保護クリームを活用する——かぶれやすい部分にはワセリンがおすすめ。皮膚を保護しながら尿もはじいてくれます。
- 皮膚の状態を毎日チェック——テープの痕が残っていないか、赤みやただれがないかを交換のたびに確認し、悪化するようなら動物病院に相談しましょう。
【場面別】老犬・術後・発情期のおむつ活用ポイント
老犬の介護に使う場合
長期の常用になるため、皮膚ケアとの両立が最重要です。寝たきりの子は、おむつ交換のタイミングで体位変換や皮膚チェックも一緒に行うと床ずれ予防にもつながります。また、飼い主さんがそばにいられる時間帯は、排泄のタイミングでおむつを外して排泄させてあげるほうが衛生的です。介護が続くと体格や毛量が変わってサイズが合わなくなることもあるので、フィット感は定期的に見直しましょう。
手術のあとに使う場合
術後は傷口の位置や状態によっておむつの可否が変わります。自己判断せず、獣医師の指示に従って使用してください。エリザベスカラーとの併用や、傷口に当たらないサイズ・形の選び方も、退院時に確認しておくと安心です。
発情期(ヒート)に使う場合
女の子の発情出血の対策には、吸収面がヒート用に設計された女の子専用タイプが便利です。年2回・2〜3週間程度の定期的な使用になるため、洗える布製マナーパンツと紙おむつの併用もおすすめ。長時間の付けっぱなしは蒸れの原因になるので、家の中では外す時間も作ってあげましょう。
人間用おむつ・ナプキンで代用できる?
人間の赤ちゃん用おむつにしっぽ穴を開けて代用する方法もあり、1枚あたりの価格が犬用の約3分の1と経済的です。ただし、しっぽ穴を自分で開ける手間がかかるうえ、開けた穴からうんちが漏れやすい、胴回りに合わせると脚周りがきつくなりやすいなど、フィット感の調整が難しいのが難点。まずは犬用おむつで愛犬に合うサイズを把握し、長期介護でコストを抑えたい場合の選択肢として検討するのがよいでしょう。
おすすめの犬用おむつ・ケア用品
ユニ・チャーム マナーウェア 高齢犬用紙オムツ
SSS〜LLの6サイズ展開で、チワワから大型犬までカバーする定番の紙おむつ。全方位ぴったりギャザーとしっかり留まるテープで、動いてもずれにくいのが特長です。
こんな子におすすめ:初めておむつを使う子・サイズ選びに迷っている子
参考価格:1,300円前後(Sサイズ34枚入り)
P.one 男の子&女の子のためのマナーおむつ のび〜るテープ付き
何度でも付け直せる伸びるテープが特長の紙おむつ。装着に慣れていない子や、じっとしてくれない子でも留め直しながら調整できます。介護からお出かけ・発情期まで幅広く使えます。
こんな子におすすめ:装着を嫌がる子・動きが活発な子
参考価格:1,000円前後(ビッグパック)
白色ワセリン(皮膚保護用)
おむつかぶれ対策の定番アイテム。皮膚に薄く塗ることで保護膜を作り、尿の刺激から肌を守ります。純度の高い白色ワセリンなら舐めても比較的安心とされますが、使用前にかかりつけの獣医師に確認するとより安心です。
こんな子におすすめ:おむつを長時間使う子・皮膚がデリケートな子
参考価格:500円前後(100g)
まとめ|おむつは愛犬と飼い主の生活を守る味方

犬用おむつ選びのポイントは、「体重より胴回りでサイズを選ぶ」「しっぽ穴とギャザーの仕様を確認する」「こまめな交換と皮膚ケアをセットにする」の3つです。おむつを使うことに罪悪感を持つ飼い主さんもいますが、部屋が清潔に保たれることは犬にとっても飼い主にとっても大きなメリット。正しく使えば、おむつはシニア期や闘病中の暮らしを支えてくれる心強い味方です。愛犬の様子に合わせて上手に取り入れて、お互いに笑顔で過ごせる毎日を守っていきましょう。
参考文献
- sippo(朝日新聞)|トイレの失敗が増えた老犬 オムツは着ける?メリット・デメリットは?【獣医師監修】
- ユニ・チャーム|マナーウェアのサイズ選びの目安
- マイベスト|老犬用オムツのおすすめ人気ランキング
- ペトリィ|犬におむつを履かせるなら|始めるタイミングや注意点、選び方など
- いぬのきもちWEB MAGAZINE|4STEPですぐわかる!犬用おむつのスムーズなはかせ方
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、獣医学的な診断や治療に代わるものではありません。愛犬のおもらしの増加や皮膚トラブルなど健康に関わる症状がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。
広告掲載について
本記事にはアフィリエイトリンクが含まれており、リンクを経由して商品を購入されると当サイトに報酬が支払われることがあります。掲載内容は執筆時点の情報であり、価格や仕様は変更される場合があります。
